2019.6.23

身体全部の力がするんと抜けることがあるのだということを、先日初めて知った。 普段入ることの少ないお店の片隅で、人知れずに突然に一方的に終わる想いというものがあるのだね、なんて考えたりしながら。 文字に起こすと"結婚"というたったの二文字にと…

女は男を書けない、一生。

いったい誰が言った言葉だっただろうか。 私はその言葉をふと思い出したのだった。 まだまだ若い十代の頃、ほんの少し心を寄せていた女の子がいたのだけれど、その子が学業とは別のところで物書きをしていた。とは言ってもあくまで趣味での話である。 その子…

台北に首ったけ

桃園空港から飛行機が離陸して数十分。日本に帰り着いていないというのに、もう台北に行きたい……。厳密に言うと滞在2日目の時点でもう台北に行きたくなっていた。現在進行形で台北に居て、滞在期間はまだあと1日あるというのにだ。次はあれを食べよう、あの…

好機逸すべからず

いつになく嫉妬心がむくむくとなってしまい、醜いものだなぁとひとりで凹んでいる。だが、それも仕方なかろうよ、と思い直してみたりみなかったり。 「やって駄目なら仕方ないし、それは早いに越したことはない。早い方が持ち直しが利く」 と言ったあの人の…

昼下がりのコーヒー屋で

私には、私の為の避難場所というものが存在していて、それが無くなってしまったら案外呆気なく死んでしまうのかもしれない。 小さなコーヒー屋さん、今は無きカフェ、友人が働いている場所、約束せずとも友人と会うことができる場所、気軽に会える距離にいる…

宵と雨

天気予報では晴れだったものの、通り雨なのか大粒の雨降ってきた。 傘を買うのも気乗りがしない。どうせ同じくらいのお金を払うならと、一度通り過ぎていたバーでお酒を飲むことにした。いくつもあるビールの中から何を飲むかを悩みに悩んだ挙句に、おすすめ…

ふと思うこと

信号待ちの間、お城のお堀沿いに「自殺対策強化月間」と書かれた旗が等間隔に並んでいるのが目についた。 はて、そもそもなぜ自殺をしてはいけないのか……。むくむくと湧き上がる疑問。道徳的なものや宗教観、スピリチュアル的側面など色々とあるのだろうがい…

思い込みとは恐ろしい

中学生の頃の学校帰り、信号待ちをしている時。横断歩道の白い部分に落ちる影の色が青みがかった薄灰色で、影というのは濃淡の違う黒色しかないと思っていた私はとんでもなく驚いたのです。 それと同時に、思い込みとはなんと恐ろしいのか、世界というのは可…

本の読み方について

家の外で漫画や本をじっくりと読む時は眼鏡を外しているのだけれど、見たいもの以外はぼやぼやにぼやけるのがよい。 まあ眼鏡をかけていても漫画に焦点を合わせていると背景がぼやけるのは当たり前なのだが、見る対象から視線を外しても視力が低い故に自動的…