宵と雨


天気予報では晴れだったものの、通り雨なのか大粒の雨降ってきた。

 

 

傘を買うのも気乗りがしない。
どうせ同じくらいのお金を払うならと、一度通り過ぎていたバーでお酒を飲むことにした。
いくつもあるビールの中から何を飲むかを悩みに悩んだ挙句に、おすすめのメニューの一番上にあるドイツビールを頼んだ。
これがとても美味しかった。
次に来た時にも頼もうと思う。

何も食べていないところにアルコールを流し込んだものだから、いつもよりも酔いがまわるのが早い。
あまりない事なので少し戸惑う。

結婚式が重なっていたのか、二次会帰りであろうグループの話し声が店内に響いている。
静かに飲むお酒も素敵だけれど、ざわめきの中でのお酒もまたよいものである。

ギネスビールの美しさに見惚れてしまう。
なぜああも綺麗なのだろうかと。
ふわふわと細かな泡がグラスの上に集まってくる様はいつまででも見ていられるような気さえする。
あのふわふわに包まれて眠りたい、などと考えながら酔いに身を委ねる。

 

雨が止むまで、あとどのくらいだろうか。